岡崎商工会議所はこのほど、市内事業所を対象に実施した1〜3月期の景況調査の結果を発表した。全業種とも回復傾向にあり、同商議所の調査開始(平成16年度)以来、初めてのプラス領域になった。一方で、4月以降の見通しは消費増税などの影響により、全業種とも大幅な悪化を見込んでいる。(竹内雅紀)
「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を引いた業況判断DIは、前期比11.6増の7.2。4期連続の回復基調となった。製造業と小売・卸売業は10.1、17.4と大幅に伸びた。
製造業は主力の自動車部品関連や機械製造業が好調。消費増税前の駆け込み需要が要因で、一部高額商品の売れ行きも堅調だった。また、建設業も駆け込み需要の影響で2.5とプラスに転じた。サービス業は景気回復により売り上げや収益が大幅に改善し、22.3増となったがマイナス2.2とプラス領域には届かなかった。
4〜6月期の見通しは、全業種で今期よりも35.2減のマイナス28.0。増税に伴う景気回復腰折れの懸念から下振れやマインド低下を予想している。
製造業では、輸出産業がアジア諸国の成長鈍化や駆け込み需要の一服感により状況が一転するとみてマイナス34.8。建設業は下げ幅こそ他業種に比べて小さいが、景気の足踏みを懸念してマイナス11.9。小売・卸売業はマインドの冷え込みでマイナス22.0、サービス業も先行き不透明感からマイナス48.8としている。
直面する課題として、原材料価格の高騰や電気料金の値上げ、人手不足などを挙げており、この機会に新規需要の開拓を模索する企業もあるという。