「五万石ふじ」として親しまれる岡崎公園内のフジが見頃を迎えた。園内の藤棚では薄紫色の花が開き、甘い香りを漂わせている。
同園南側の藤棚約1300平方メートルには、樹齢120年以上(推定)の古木があり、幹回りは2.4メートル、房の長さは約1メートルに達する。岡崎市観光課は「5月1、2日あたりまで楽しめる」としている。ゴールデンウイーク初日の26日には多くのカップルや夫婦がカメラに収めたり、花を愛でながら食事をしたりしていた。昨年、木を剪定した影響もあって、例年よりも花の数は少ない。毎年訪れている人からは「ちょっと寂しい」との声も聞かれた。
「五万石ふじ」は昭和38(1963)年に市の天然記念物、平成3年には市のふるさとの名木に指定。フジは市花にもなっている。市内各地では5月5日まで五万石藤まつり協賛イベントが開かれている。(竹内雅紀)