岡崎市包括外部監査人の西原浩文公認会計士が10日、「商工業振興及び観光事業に関する事務の執行について」の包括外部監査結果報告書を同市に提出した。合規性に問題がある「指摘」はなく、経済性・効率性に問題がある「意見」は35件。指摘ゼロは同市で包括外部監査が始まった平成15年度以降初めて。(竹内雅紀)
「意見」の中で、商工フェアの開催業務や名鉄東岡崎駅周辺地区整備推進業務に触れている。秋の市民まつり内の商工フェアは昨年、市主催から市とエフエム岡崎、岡崎青年会議所の三者による実行委員会形式に変更。商工フェアは全国的には商工会議所を中心とした民間団体主催が多いため、民間主催を見据えた検討が望ましいとした。また、東岡崎駅周辺地区整備については、名鉄との継続協議や昨年4月1日に利用開始となった東改札口(1日平均約2000人利用)の建物活用などに意見した。
観光に関しては、観光協会への委託業務の予定額と実際額に多額の開きがあるケースもあることから内容の検討や、競争契約による委託先決定について言及している。さらに、観光協会の公益財団法人化についても述べている。
西原氏は会見で「著しく不当とまで言えるものはなかった。指摘ゼロはやむを得ない結果」と述べた。
市は改善の検討に入り、実行した場合は監査委員へ報告。ホームページで公表する。