11月23、24日に千葉市で開かれた「第51回技能五輪全国大会石工の部」で、石嶽石工業(岡崎市米河内町)の養成工3人が金、銀、銅メダルを独占した。同一事業所から出場した選手が1〜3位になるのは珍しいという。(竹内雅紀)
石工の部には9人が出場。2日間計10時間で、御影石を課題に沿った形になるよう指定された工具を使って削ったり、磨いたりした。審査基準は見た目や寸法の正確さなどで、減点が1番少なかった選手が優勝となる。
金メダルを獲得したのは中島雄大さん(21)。過去2回はともに3位だったが、今回は頂点に立った。「緊張するタイプなので、気持ちを落ち着かせることに必死だった。勝てるとは思わなかった」と振り返った。銀メダルの的場誉永さん(21)は昨年の銅メダルを上回った。「練習の方がうまくできていた。少し心残り」と悔やみ、銅メダルの佐藤周実さん(22)は「時間に余裕がなく、焦ってしまった」と残念がった。3人とも3度目の出場で、今回が最後だった。
石嶽石工業の楠名和弘社長(43)は「結果には満足している。お互いが練習の時から意識し、切磋琢磨してしのぎを削っている。いい相乗効果だと思う」と話している。
技能五輪は23歳以下の職人の技能を競う大会。全国大会は来年愛知県で行われ、石工の部は岡崎市(岡崎中央総合公園)が会場となる。
3人のメダリストは「後輩たちも後に続いてほしい」と、地元開催での活躍に期待を寄せている。