第42回技能五輪国際大会・石工の部(7月2〜7日、ドイツ)に日本代表として出場する本(もと)翔平さん(22)が13日、今年3月まで通っていた岡崎技術工学院(岡崎市羽根町)で行われた壮行会に出席し、金メダル取りを宣言した。(竹内雅紀)
本さんは鹿児島阿久根市出身。地元の高校を卒業後、岡崎市内の石材問屋「小林秋三郎商店」に就職。石工職人見習いとして修業を積んでいる。工学院石材科には平成22年4月に入学。3年間、仕事を終えてから夜間に技能を磨いた。
昨年10月に長野県で行われた技能五輪全国大会で優勝、2年に1度の国際大会の出場権を得た。2年前は参加表明国の数が不足したため、石工の部は行われなかった。22歳以下の石工職人の世界一を決める大会は4年ぶりとなる。岡崎市から出場した4年前は7位だった。
大会では、与えられた課題に沿うように石灰岩を4日間で加工し、正確さを競う。形状は予告されているため国内にいる間に練習できるが、本番では形状が一部変更されて出題されるため応用力が求められる。
日本代表の公式ブレザーを着て出席した本さんは講師や後輩が見守る中で「自分は攻める性格なので、世界一を本気で取りにいきます」と力強く言いきった。関係者からは「日の丸を背負って頑張ってきてほしい。ぜひメダルを土産に」などとメッセージが送られた。
また、本さんはこの日、市役所で内田康宏市長にも出場報告を行った。内田市長からは「岡崎はものづくりの地域で特に石工業は伝統産業。そのことを誇りに思って頑張ってきてほしい」とエールを受けた。