東海愛知新聞バックナンバー

 6月9日【日】
ゆかりのまち佐久市の美術館から

横山大観らの日本画71点

岡崎市美博
明治―現代 水墨画・掛け軸も

岡崎市美術博物館で8日、企画展「きらめく日本画〜大観・栖凰から現代まで」が始まった。同市と長野県佐久市のゆかりのまち提携30周年を記念し、佐久市立近代美術館の所蔵品約3000点の中から厳選した日本画71点を展示。明治から平成に至るまでの作品が一挙に楽しめる。8月4日まで。(竹内雅紀)

岡崎市は昭和58(1983)年7月、ともに奥殿藩の陣屋があったことが縁で長野県臼田町(平成17年4月に佐久市と合併)と提携。近代美術館には、美術年鑑社創業者で佐久市出身の油井一二さん(故人)が寄贈した貴重なコレクションが多数ある。

企画展の会場には、油井さんが師と仰いだ武者小路実篤の水墨画や横山大観の屏風絵、大観と同時期に京都で活躍した竹内栖凰の掛け軸、戦後を代表する画家平山郁夫の屏風絵、縦1.8メートル、横5.4メートルの巨大パネル画などが並ぶ。各時代の日本画を鑑賞できるのが醍醐味だ。学芸員の内藤高玲さんは「明治維新で絵画にも西洋化の波が押し寄せた。明治以前の日本固有の絵画や写実的で陰影のある立体的絵画、現代作家の個性的な絵画など近現代の日本画の歴史が岡崎で楽しめる絶好の機会」と話す。

午前10時〜午後5時。月曜休館。一般1,000円、小中学生500円。市内小中学生と各種障害者手帳交付者は無料。問い合わせは、同館(28―5000)へ。