東海愛知新聞バックナンバー

 5月22日【水】

職員給与 7月からの削減見送り

岡崎市 議会に条例案提出せず

7月から来年3月までの9カ月間地方公務員の給与削減を国が要請している件で岡崎市は21日、削減実施を見送ると発表した。主な理由に職員数の削減や行財政改革に積極的に取り組んでいることを挙げ「現段階で下げる必要はない」と判断した。

国家公務員は平成24年4月から2年間、給料や手当てなどを含め平均で年7.8%減額する措置を実施。消費増税への理解を進めるためにも公務員が率先して取り組む姿勢を示すことが重要などとしている。地方公務員も国家公務員に準じた給与引き下げが求められていた。

市が7月から給与削減を実施する場合は、6月3日開会の市議会6月定例会に条例案を提出する必要があるが、見送った。平成15年から10年間で一般行政職員137人を削減したり、市有地の積極的な売却をしたりしていることを主張しており、要請通りの引き下げを拒否した形だ。県内では豊橋市が既に見送りを表明しており、多くの自治体が今後見送りの方針を示すとみられる。

9カ月間引き下げを実施した場合、職員1人当たりの平均収入は30万円減、市全体で約10億円の削減が見込まれていた。今後の対応については、財政状況や県、県内市町村の動向を見極めた上で検討するとしている。(竹内雅紀)