東海愛知新聞バックナンバー

 3月29日【金】

全地形対応の車両

全国で1台
岡崎市消防本部に無償貸与で配備

荒れ地や雪上、がれきの上、浸水区域など災害現場のあらゆる地形でも走行可能な全地形対応車両が岡崎市消防本部に配備された。総務省が全国で1台、岡崎だけに無償貸与。各地で災害が発生した場合、緊急消防援助隊として出動する。(竹内雅紀)

全地形対応車両は全長8.2メートル、幅2.2メートル、高さ2.6メートルで車両重量は12トン。総排気量は7240cc、連結ゴム製クローラ方式で駆動する。運転席がある前部には4人、主に資機材などを積む後部にも6人乗車できる。最高時速は50キロ。資機材は用途に応じて積まれる。

一般車両では走行不可能な不整地や段差、溝、土砂、津波などによる浸水地域などの災害現場でも特別な装備なしに走行でき、救援、救助活動に役立つ。水深1.2メートル以下であれば水の中でも走行でき、氷点下35度の低温でも使用できる。車両を運ぶ専用の搬送車を含めた車両金額は9,765万円。平成29年3月31日まで配備される。

消防本部によると、南海トラフ巨大地震による甚大な被害が予想されていることや、日本のほぼ中央に位置し、高速道路などを使って東西どちらでも移動できるという利便性から岡崎に配備されたという。また、東京都を除く46道府県に各1台配備され、緊急消防援助の後方支援部隊として物資を搬送する資機材搬送車も同本部に貸与された。