「ヱヴァンゲリヲンと日本刀展」が1日、岡崎公園内で始まった。劇場公開作品「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」の公開に合わせて企画。三河武士のやかた家康館と岡崎城では、全国の刀匠や鞘師、装剣金工師らが手がけた新作18点などを展示している。岡崎パブリックサービス、全日本刀匠会事業部、テレビ愛知、テレビせとうちが主催。来年2月17日まで。(横田沙貴)
家康館には、ビゼンオサフネやマゴロクソードなど、実在の刀をモチーフにした作品が多く並ぶ。また、短刀3本は、それぞれヒロイン3人のプラグスーツ(戦闘用の服)のデザインをイメージし、装具を用意した。
岡崎城には、目玉展示の1つ、ロンギヌスの槍が展示されている。ロンギヌスの槍は、作中でも重要なアイテムの1つで、人間用のサイズで制作した。全長332センチ、幅18センチ、厚み11センチ、重さ22.2キロ。金属を何層も重ねて作る「ダマスカス鋼」の技術を用い、2枚の金属棒を引き伸ばしながらねじって形作られ、独特の刃紋が浮かび上がっている。開催前から話題を呼んでいる。
両会場には計3店のエヴァショップが開店。計約500種類のグッズが取り扱われる。また葛城ミサト役の声優・三石琴乃さんが展示作品を解説する音声ガイドの貸し出しもある。1回500円。貸し出しは閉館30分前まで。
家康館の入場料は大人(中学生以上)350円、小人(5歳以上)200円。岡崎城は大人200円、小人100円。共通入場券は大人500円、小人270円。
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」は全国ロードショー。岡崎市内ではシネプレックス岡崎(羽根町)で上映中。また同館では漫画『新世紀エヴァンゲリオン』13巻発売記念キャンペーンが行われている。内容は、入場者限定の原画展や、対象商品購入時のプレゼントなど。
全日本刀匠会に角川書店から、「ロンギヌスの槍を作れるか」と依頼があり、数人の刀匠が手がけたことがきっかけ。その後、日本刀とのコラボが企画され、刀匠らは約半年で作中の世界を学び、映画やデザイン画などを参考に、新作を制作した。
今年9月までは岡山県瀬戸内市の備前長船刀剣博物館で特別展として開催され、約4万8000人が来場し、巡回展が行われることになった。県内では岡崎でのみ開催される。