県立岡崎工業高校(岡崎市羽根町、森田満夫校長)が創立100周年を迎えた。卒業生は約2万5000人。ものづくりの伝統を引き継ぎながら、産業界の担い手として幅広く活躍している。きょう16日午前10時から、岡崎市民会館で記念式典が開かれる。(大津一夫)
明治45(1912)年、碧海郡知立町(現在の知立市)で私立愛知工芸学校として開校した。大正9(1920)年、私立岡崎工芸学校と改称し、岡崎市内に移転。生徒数の減少で経営が窮地に陥ったが、服部公益財団などの支援で現在の羽根町に本館などを建て、私立岡崎工業学校としてスタートした。
関係者の働きかけで昭和13(1938)年には県に移管され、戦中、戦後の動乱期を経て23年、学制改革で県立岡崎工業高校に改称された。
現在、全日制は機械、機械デザイン、電機、情報技術、土木、化学工業の6科に847人(このうち女子は24人)、夜間定時制は機械科に111人(12人)が在学。市内だけでなく、安城、刈谷、田原などから通学する生徒もいる。
若年者ものづくり競技全国大会で連続優勝するなど、ものづくりの伝統を引き継ぎながら、機械組み立て仕上げ作業2級、第3種電気主任技術者、基本情報技術者試験、第3種冷凍機械責任者など各種資格検定試験でも高い合格率を誇っている。
校訓は「誠実、勤勉、健康、実力主義」。校章の星は「仁、義、礼、智、信」を表している。
100周年を迎え昨年秋、OBらで実行委員会(相川惠彦委員長)を組織。記念事業として体育館ステージ幕、視聴覚室カーテン整備を学校に寄贈。また、記念誌「百年誌 友集う桜が丘」(A4判188ページ)2000部を作った。
記念式典には来賓と在校生、教職員ら約1100人が出席。相川委員長のあいさつ、森田校長の謝辞、生徒代表の誓いの言葉のほか、歴代の校長、PTA会長、同窓会長に感謝状を贈る。
式典のあと、蒲郡市シニア吹奏楽団の演奏を楽しむ。