「岡崎アート&ジャズ2012」(11月1日〜12月2日)のジャズ拠点として岡崎市材木町の空き店舗に作られた「まちなかジャズスペース」に、世界で1000台ほどしか製造されていない珍しいスピーカー「JBLパラゴン」がある。関係者は「アナログの素晴らしさを知ってほしい」と話している。(竹内雅紀)
パラゴンは、米国JBL社が1957(昭和32)〜1983年に製造した。同社の代表的スピーカーの一つで、市内のジャズコレクターから借りて使用する。
幅2.63メートル、高さ0.9メートル、奥行き0.74メートル。特徴は2組のスピーカーが一体となった構造。中心部には低音域スピーカーの38センチ型ウーファーが2つ、両サイドにそれぞれ中音域、高音域スピーカーが付いている。真空管アンプを使用し、購入時期(1970年代ごろ)に近い音で再現する。
ジャズボランティア団体「ブルー・ウエーブ・ジャズ・フォーラム」の柴田剛太郎理事長は「やわらかく温かみがある音。現代では聴くことができない音を楽しんでほしい」と呼び掛けている。
ジャズスペースには30〜40人が入ることができ、レコードコンサート、ジャムセッションがある。また、岡崎のジャズの歴史を紹介するパネル展示やジャズ講座、内田修ジャズコレクションディレクター・山東正彦さんによる解説と名曲聴き比べなどもある。市内7、8カ所に設置するスピーカーを通して、コンサートやセッション、ラジオのジャズ番組も聴ける。
問い合わせは岡崎市文化総務課(23―6615)へ。