東海愛知新聞バックナンバー

 9月16日【日】

「葵」武将隊 初舞台

岡崎 シリアスな演技に拍手と歓声

岡崎市の観光武将隊、グレート家康公「葵」武将隊が15日、市せきれいホールで結成後初の舞台公演「ROAD〜この命徳川のために」を行った。午前と午後の2回公演ともにチケットは完売。会場は熱気で包まれた。(竹内雅紀)

公演は、徳川家康が苦しんだとされる三河一向一揆がテーマ。脚本・演出は武将隊が自ら考案し、三河武士団の強固な結束力や「堪忍」の基礎となった争乱の様子をシリアスに演じた。

和太鼓「零」の演奏で幕が開き、武将隊やエキストラが稽古の成果を存分に発揮。三河一向一揆のシーンには、岡崎きらり隊、愛知戦国甲冑(かっちゅう)隊、三河戦国甲冑隊、よさこいチームなどがエキストラで参加。舞台から降りて客席の間を走るなどして会場を沸かせた。

酒井忠次や榊原康政の兄が一向宗に寝返ったり、渡辺守綱が徳川家康に反旗を翻したりして、それぞれが抱える葛藤を巧みに表現。武将同士が剣を交えるシーンもあった。演出面では、照明や音響、舞台転換などを効果的に行い、劇途中で現代風の分かりやすい解説を入れるなど工夫が凝らされていた。エンディングでは武将隊9人で剣術を披露。幕が降り始めるとおひねりが飛び、大きな拍手と歓声が送られた。

同市伊賀町の主婦山田和美さん(36)は「素晴らしくて感動しました。殿(家康)に反旗を翻した渡辺守綱の長台詞のシーンが特に印象に残りました」と興奮気味に話していた。