岡崎商工会議所・中小企業相談所は11日、会員企業向けに行った消費税増税に関するアンケート結果を発表した。同商議所によると、回答をした多くの企業が消費の冷え込みや業績の悪化を懸念する声を上げた。(竹内雅紀)
「増税によって業績に影響はあるか」の質問については、77.6%が「悪影響がある」と答えた。業種別でみると、卸売業・小売業が最も多い91.4%。消費者の暮らしに直結する業種が不安の声を高らかに上げた。以下、建設業88.5%、サービス業82.1%、製造業69.1%と続く。「影響はない」が5.1%、「分からない」が16.5%だった。
「影響があると思う理由は」(複数回答可)の質問には、「税負担の増大」が59.7%、「販売価格への転嫁不可」が50.0%、「駆け込み需要の反動減」が42.7%など。業種別では、ほとんどが「税負担の増大」をトップに挙げたが、卸売業・小売業では「販売価格への転嫁不可」が最も多かった。
「増税後の国内消費の動向は」に対しては、「縮小する」が89.3%と圧倒的。個人消費の喚起策に寄せられる期待が大きい。
増税への主な意見として、対象によって異なる税率の適用や官の無駄削減、増税分の使い道の公表、景気回復まで税率アップを凍結―などがあった。商議所は「不透明感を払しょくし、財源確保と財政健全化のために税と社会保障制度の安定的な改革が不可欠」とまとめている。
アンケートは、8月31日〜9月6日に、456事業所を対象にして実施。回答したのは158事業所(回答率34.6%)だった。