東海愛知新聞バックナンバー

 6月10日【日】

■「科学する心」育てる

岡崎 るんびにー保育園
シャボン玉遊びなど公開

■ソニー幼児教育支援 昨年度の「最優秀園」

「科学する心を育てる」をテーマにした実践研究で、昨年度のソニー幼児教育支援プログラムの「最優秀園」に選ばれた岡崎市能見通1、私立るんびにー保育園(柴田英子園長、園児130人)で9日、実践発表会が開かれた。全国から保育士や園の管理者ら約370人が訪れ、園児がシャボン玉で遊ぶ様子を見学したり保育士同士で意見交換したりした。(大津一夫)

研究実践の1つは昨年春、水槽にできた虹を見た園児が「水の中にも虹はできるの」と疑問を話したことがきっかけ。「体験を通して虹を知ろう」をテーマに、シャボン玉遊びで虹ができる様子を観察した。

またサトウキビを使ってジュースを作ったり、風船に付けた2つの紙コップを耳に当て、音が伝わる現象を「風船電話」で体験したりした。

これらの研究は「子どもたちの疑問や不思議に感じる体験を大切にし、題材の工夫を熱心に行った」と高く評価された。

この日は園庭でシャボン玉遊びを公開。室内では保育士がサトウキビのジュース作りを紹介し、参加した保育士たちが興味深そうに見学していた。

訪れた保育士(48)は、「バラエティーに富んだ取り組みが興味深かった。教材は身近なものばかり。どの園でも実践できそうです」と話していた。

柴田園長は「園児の目線で保育を見直そうとしたのがきっかけ。継続することが大切で、今後も園児を主体にした保育を実践していきたい」と語った。

同園では平成18年度から、園児が投げ掛ける疑問に応えながら科学する心を育てようと、6年間にわたり研究に取り組んできた。毎年、同プログラムに応募し、これまでも優秀園などに選ばれている。

昨年度の最優秀園はるんびにー保育園を含め全国で2園。副賞に100万円が贈られ、同園では賞金で室内ビオトープを設置。メダカやドジョウ、テナガエビなどが泳いでいる。