広島県福山市のホテル火災を受けて岡崎市は15日、市内の旅館やホテルなど宿泊施設43カ所に対する特別予防査察を始めた。福山市の類似火災の未然防止や防火意識の喚起が目的。消防職員と建築指導課職員が合同で一軒一軒査察を行う。
初日のこの日は、計4軒を査察。職員は施設の代表者らから聞き取り調査をした後、消火設備や避難路の確認を行った。消防職員は、屋内消火栓の配置や感知器の作動状況をチェック。また、室内のカーテンやじゅうたんが燃えにくいものであるかなどの確認も行った。建築指導課職員は廊下の幅や窓枠、非常灯など建築基準法に照らし合わせて見て回った。
査察後は、それぞれの立場から指摘事項を代表者らに伝え、改善を指示。報告書の提出を義務付けている。査察を受けたホテルの支配人は「指摘された部分は早急に直したい。また、いざという時にお客様を避難させる側が舞い上がってしまわぬよう、冷静沈着な行動を心掛けたい」と話していた。(竹内雅紀)