東海愛知新聞バックナンバー

 11月17日【木】
市村アイデア賞

■初の最優秀団体賞

愛知教育大附属岡崎中
創意工夫で4生徒も入賞

愛知教育大学附属岡崎中学校はこのほど、平成23年度第42回市村アイデア賞の最優秀団体賞を初受賞し、4人の生徒も入賞。快挙に全校がわき上がっている。表彰式はあす18日、東京都千代田区の科学技術館サイエンスホールで行われる。(岩月健)

同賞は、アイデア社長として知られる旧リコー三愛グループの創始者、故市村清さんの遺志で設立された小中学生の創意工夫を顕彰する事業。

附属岡崎中では理科学習の一環として同賞への応募を奨励。夏休みの課題の1つとしている。今年度は全校486人の約97%の生徒が応募。団体賞の受賞につながった。

個人で入賞したのは、朝日新聞社賞の3年生菱沼香帆さん、市村アイデア奨励賞の1年生近藤優芽さん、佳作の1年生谷友惠さんと2年生の萱嶋成美さんの4人。

菱沼さんの「いつも同じ大きさケーキカッター」は、5人家族でケーキを分ける時、等分に分けることが難しく、ときに喧嘩になることもあることから考案した補助器具。人数に応じてケーキが切り分けられるすぐれ物。丸型ケーキ用は円錐(えんすい)の底面を利用して正多角形を作ると等分できることに気付いた点を評価された。

菱沼さんは「小学校のころから発明には興味がありました。中学生最後の応募でいい賞をいただけて満足です」と笑顔いっぱいだった。

「いかないで! 扇風機」のアイデアを出した近藤さんは、扇風機の首振り角度を自由に変えたいと工夫。羽根の部分を回す代わりに“ひも”を使って台座部分を自由な角度で回転させる「逆転の発想」が認められた。

谷さんは、芝生の中の草取りに苦労する父親のために工夫した「隣の芝生よりきれいに見せ桝(ます)」で、萱嶋さんは楽しく使える「おもしろ忍者小物入れ」で佳作に入賞した。

指導した土居哲也教諭は、「普段から実験方法・器具などを生徒に考えさせる理科の授業を重視していることが、快挙につながったのだと思います」と初受賞を喜んだ。


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