岡崎市はきょう4日から、市役所本庁と支所を結ぶテレビ電話の運用を始める。通訳不在の支所で外国人住民の申請や届け出に役立つようにと導入されたもので、外国人住民対応としては県内で初めて。聴覚障害者向けにも活用される。(竹内雅紀)
テレビ電話はNTT製で、書面を写せる書画カメラと書面台も付いている。外国人登録ができる市役所本庁の市民課に2台、外国語対応ができる市民協働推進課に1台、7支所に各1台ずつの計10台設置。導入費は234万4,335円、維持経費は毎月1万9,955円。対応言語は、ポルトガル語、中国語、英語の3カ国語。
市内には1万116人(8月末現在)の外国人が在住。これまで支所では、要件の確認や電話の取り次ぎ程度しかできなかったが、顔が見えて母国語で会話ができるテレビ電話の導入により、戸籍届や印鑑登録、税関係証明書の交付などがスムーズに進むとみられる。
来年7月には住民基本台帳法が改正され、外国人登録制度が廃止となり、外国人も住民票を作成する。支所では住民票の写しの交付や住民異動届などの手続きが増えるため、テレビ電話は先行して導入された。
また、同市では支所に聴覚障害者が来庁した場合、ほかの自治体同様に障がい福祉課職員がテレビ電話で手話を通して対応できる態勢を整えている。