県の無形民俗文化財に指定されている「滝山寺鬼まつり」が12日に行われる。主役の冠面者は、祖父面・会社員浅川郁也さん(42)=岡崎市滝町、祖母面・会社員中根博文さん(41)=同市真伝町、孫面・同市常磐小学校3年生の野中倭君(9)に決まった。(今井亮)
鬼まつりの舞台は、国の重要文化財に指定されている滝山寺の本堂。長さ2.5メートルのたいまつを持った若者が祖父、祖母、孫の三鬼を追い回し、舞台を包む漆黒の闇を切り裂くように炎が燃え上がる“天下の奇祭”。旧暦の元日から7日間、本堂で天下泰平と五穀豊穣(ほうじょう)を祈る修正会があり、まつりは7日目の夕刻に行われる。
三鬼が追い回されるクライマックスの火まつりは、12日の午後7時45分ごろ。火まつりを前に、同1時から寺宝展(宝物殿)、大たいまつ・十二人衆行列、仏前法要、長刀御礼振り、鬼塚供養(豆まき)、庭まつり(田遊祭)がある。
また、本坊では鎌倉時代から伝わる精進料理(1人前4,000円)が味わえる。要予約(46―2296)。