岡崎市が、平成20年8月末豪雨の被害を教訓に整備を進めてきた地域防災無線システムのデジタル化が完了、2月1日から運用する。発生が懸念される東海地震などにも備え、旧岡崎市域と旧額田町域で分かれていた情報収集機能を一体化。災害時の情報収集・伝達の円滑化を図った。(今井亮)
整備初年度の平成21年度は、統制局となる市役所東庁舎屋上に15メートルの鉄塔を建て、防災危機管理課に各種通信が可能な統制台、全市域に中継局と自動中継局6カ所などを開設した。
今年度は避難所となる施設や関係機関に、統制局などと音声・ファクス通信ができる「半固定型」の無線機114台、ごみ収集車や公用車に搭載する「車載型」と「車携帯型」の無線機計87台を配備した。
災害時に搬送されてくる重体患者らを受け入れる後方支援病院(北斗病院、岡崎三田病院、岡崎南病院、宇野病院、三嶋内科病院、冨田病院、葵セントラル病院)などには、「携帯型」の無線機22台を配った。
今回の整備で、一般電話回線が寸断された場合の通話や一斉通信、ファクス、画像などのデータ通信が可能になった。総事業費は3億6,645万円。