愛・地球博の跡地を利用して県が建設を進めてきた「地球市民交流センター」がきょう1日オープンする。2、3の両日行われる開館記念イベント「地球フレンズEXPO」のうち、3日午前9時から開かれる「子供たちによる環境会議」に岡崎市矢作中学校の1年生、林亮太君と松本寧々さんが参加。環境学習の成果を発表する。(岩月健)
同校1年生は今年度、市教育委員会が策定した「岡崎市環境学習プログラム」に基づいた環境学習をしている。6月に須淵町の岡崎市少年自然の家で行った野外学習で、ハルジオンなどの外来植物の繁殖力に比べてササユリなどの在来種の勢いが弱いことに気付いた。
学校に帰ってから自分たちの身の周りの環境と動植物との関係を調べる必要を感じて、学区内のバイオリージョンマップ(生命地域図)を作ることにした。
夏休み中に自分の家を中心に動植物の生息状況を調査。2学期になって集約した結果、ヌートリアやジャンボタニシなどの外来種が多く見つかったのに、メダカやホウネンエビなどの在来種は、あまり見られないことが分かった。今後は生態系破壊や生物多様性の問題を追究したいとしている。
林君は「昔と違って生き物が暮らすには厳しい環境になってしまった。(学校の南を流れる)鹿乗川の環境について考えていきたい」と今後に意欲を燃やし、松本さんは「外来種の多いことを知って驚いた。人間の勝手な行動が生態系破壊につながっていることを伝えたい」と張り切っている。
指導する同校の山内貴弘教諭は「岡崎市独自の環境学習プログラムによる学習の成果をアピールする機会ができてうれしい」と喜んでいた。
同環境会議では、矢作中学校のほか県内の3中学校が、NPO法人アース・アズ・マザーの推薦により発表する。会場は愛・地球博記念公園(モリコロパーク内)の地球市民交流センターの体験学習室1。入場無料。