岡崎市の不登校児童生徒通所施設「ハートピア岡崎」(竜美北2)は17日、子どもたちの学校復帰の力になると、地元出身のF1レーサー中嶋一貴さんを招いた。憧(あこが)れの人に接して子どもたちは興奮気味だった。(岩月健)
中嶋さんは現在、英国オックスフォードに住んで来季に向けて準備中。今回、高校時代の友人で、同所の指導員・浅岡哲平さんの依頼で来所した。
この日、中嶋さんの話を聞いたのは、小中学生22人。中嶋さんは小学生のころからカー・レースに親しんでいたが、レーサーになることを決心したのは高校生のときで、それからはF1レーサーになるために本気になって勉強を始めたという。レーサーの頂点に立つための苦労話を静かな口調で語った中嶋さんは、「目標をもってとことん努力をすることが大切です」と締めくくった。
質疑応答では子どもたちから「好きな食べ物は」「げんを担ぐほうですか」「お金はいくらもらっていますか」「ドラゴンズファンですか」などの質問があり、一つ一つ丁寧に答えていた。
終わったあと、子ども一人一人の名前を書いたサイン入りの色紙をプレゼントした。
中嶋さんは「話をすることは苦手ですが、子どもたちが真剣に聴いてくれたのでうれしかった」と笑顔を見せた。
「ハートピア岡崎」は職員7人が、何らかの事情で学校に行けない児童生徒36人の学校復帰を支援している。