岡崎市奥山田町にそびえる村積山の早朝登山を18年前から続けている市川敏雄さん(81)=同市東蔵前町=が、『村積山はわが道場』を出版した。今年3月28日に5000回登頂を達成。この間に書きためてきた登山日誌や、東海愛知新聞をはじめ他の新聞、雑誌に投稿した文章から抜粋し、1冊にまとめた。(岩月健)
市川さんが村積山登山を始めたのは平成5年2月12日。この年の正月に富士山初登頂を思い立ち、トレーニングのつもりで自宅から約6キロ離れた標高262メートルの村積山に登った。
5月29日に妻かすみさんとともに富士山初登頂の夢を実現したが、その後も村積山登山を続け、同10年1月11日には登頂1000回を記録した。
「1000回登頂を孫をはじめ家族から祝ってもらい、次に1500回を目標にした。1500回を達成すると、今度は2000回と自然に目標ができ、とうとう5000回まで来てしまった」と市川さん。
5000回登頂の記録は大学ノート30冊に及んだ。「山登りは継続、登山日誌は記録の大切さを教えてくれた。5年ほど前から『継続の記録』をまとめたいと思って準備してきた。そのとき、題名も頭に浮かんだ」と続ける市川さん。
そして、「山登りのキーワードは“出会い”。人や自然など、体調との出会いもあった」と話し、「出会ったすべてのものに『ありがとう』と感謝の気持ちをささげたい」と、かたわらの、かすみさんに目をやった。
『村積山はわが道場』はA5判、136ページ。330冊作り、友人や知人らに配った。多少残部があるといい、希望者は市川さん宅(45―3278)へ。