岡崎市教育委員会は20日、大嘗祭(だいじょうさい)に献上する米が栽培された悠紀斎田(ゆきさいでん)を中心に、同市南部の六ツ美地区に点在する歴史的・文化的資源を集約した拠点施設「(仮称)悠紀の里」の基本構想を発表した。着工時期は未定だが、施設の建設に向け今年度からワークショップを開いていく。(今井亮)
基本構想によると、既存の悠紀斎田(約220平方メートル)や記念碑を含めた斎田広場(5000平方メートル)、消防団器具庫などを敷地内に取り込み、約1.1ヘクタールを整備する。
敷地内には、市指定無形民俗文化財のお田植え祭りを中心に、御田扇祭など地区に伝わる伝統祭事を紹介する展示スペース「文化伝承ゾーン」をはじめ、地域の交流促進を目的とした活動スペース「地域ふれあいゾーン」や、スポーツなどに活用できる多目的広場を設ける。
ワークショップでは、悠紀の里の利用方針のほか、六ツ美市民センターに隣接する民俗資料館など、地区内に点在する既存施設の存続についても検討していく。
悠紀の里の用地取得と造成、建設の費用は8億5,000万円。