幸田町の近藤徳光町長(74)は3日、町議会3月定例会で8月の町長選に出馬せず、今期限りで引退することを表明した。
大須賀好夫議員(清風会)の一般質問に答弁した近藤町長は「3期12年で、幾つかの仕事を手掛けた。議会、町民、職員、関係者の支援はうれしく思う」と謝意を示し、「自立した持続可能な5万人都市を目指すが、新年度は第5次総合計画の折り返し地点。幸田町の将来のあるべき姿を町民と議論し、一定の方向を出したい」と述べた。しかし、自身の進退については「8月(29日)で任期が終わるが、次期町長選には出馬しない。後継指名もしない」と明言した。
本紙の取材に「多選(4選)批判や年齢などを考慮して身を引く。今後は若い人に任せたい」と話した。
近藤町長は、町総務課長などを経て昭和61(1986)年から12年間、収入役を務めた。平成10年の町長選に無投票で初当選し、18年に3選を果たした。
元幸田町議で、プラスチック成形会社社長笹野康男氏(63)=同町深溝=が3日、本紙の取材に対して、町長選に出馬する意向を示した。町長選出馬の意向を明らかにしたのは笹野氏が初めて。
笹野氏は先月22日、3期目途中で議員辞職。「支援者らと相談した結果、町長選に挑戦する意思を固めた。町議を辞職して、準備を進めるべきだと思った」と理由を話した。「町民目線で行革を推進し、町政に新風を入れたい」として、近く正式に出馬表明をするという。
笹野氏は平成11年に町議に初当選。在職中は、議長や議員選出の監査委員などを務めた。