岡崎署内(岡崎市、幸田町)の昨年の刑法犯認知件数の中で、殺人や強盗、放火などの凶悪犯罪件数が前年比83.3%増の33件に上ったことが、同署のまとめで分かった。(竹内雅紀)
同署生活安全課によると、刑法犯認知件数は6,039件(2.7%減)と減少。9月に岡崎市土井町で発生した会社員強盗殺人事件以降、車上ねらい対策などを集中的に行ったことが要因とみられる。県内全体は14万5,814件(0.8%増)と2年連続で増加、同署は県内で4番目に多い数字だった。
管内で顕著だったのは、凶悪犯の増加。一昨年ゼロだったコンビニ強盗は9件に上り、全国ワースト(112件)を記録した県内の中で名古屋北署(11件)に続くワースト2。県内で5件発生した郵便局強盗のうち2件(7月・福岡200万円、11月・緑丘500万円)が該当するなど、強盗は28件で、19件も増えた。
一方で、振り込め詐欺被害は、撲滅キャンペーンやATM(現金自動預払機)集中監視などの対策強化が功を奏し、8件・676万円(23件、4,782万円減)と激減した。
学区別では、重点学区に指定した羽根学区が480件で最多。以下、広幡(386件)、男川、六名(ともに234件)と続く。JR岡崎駅周辺を含む羽根学区は、自転車盗(166件)が突出している。
強盗を中心に凶悪犯が急増した原因は、断定こそできないが、長引く不況の影響も挙げられる。同課では今後、店舗外向け用の防犯カメラの設置を事業主らに働きかけ、自主防犯活動の推進に力を入れたいとしている。