岡崎署管内(岡崎市、幸田町)の昨年の交通事故死者数が19人(前年比10人増)と倍増したことが15日、同署への取材で分かった。一昨年は、現行の警察制度が始まった昭和29(1954)年以降で最少を記録したが、昨年は一転して一宮署と並ぶ県内ワーストになった。(竹内雅紀)
19人はすべて岡崎市。65歳以上の高齢者が11人(9人増)と過半数を占め、そのうち10人が歩行者だった。月別では、3月が最も多く4人、7、12月が3人と続く。ゼロは、1、8月だけ。
死者が増えた一方で、人身事故件数は2,550件(194件減)と減少、重傷者(63人、27人減)、軽傷者(3,079人、225人減)も減少した。
同署では昨年、ドライバーのマナーアップを呼びかける啓発品の作成、積極的なキャンペーン活動などに努めた。交通課は「人身事故が減ったにもかかわらず、死者が倍増したことは残念。原因は一概に断定できないが、引き続きマナーアップの呼びかけや(主要路線の)国道248号の街頭監視を進めたい」としている。
今月いっぱい、国道248号の2カ所で、県警第二交通機動隊のサインカーを活用した交通安全広報を実施。運転中の携帯電話使用禁止や制限速度順守、シートベルト着用など6項目を車体後方の電光掲示板に表示して、注意を呼びかけている。
昨年の全国の交通事故死者は4,914人と57年ぶりに5,000人を切り、9年連続で減少。愛知県は227人と49人減ったが、5年連続ワーストという不名誉な記録が続いている。