岡崎市中町の老舗蔵元「丸石醸造」敷地内の売店兼事務所「醸庵」と同市図書館交流プラザ(りぶら)が、景観の形成やまちづくりに貢献している建築物・まちなみを県が表彰する「第17回愛知まちなみ建築賞」を受賞した。2月10日に県芸術センターで施設の代表者や設計者らの表彰式が行われる。(今井亮)
同賞には県内から、住宅、学校、店舗、事務所・工場、医療・福祉施設、複合施設などの各部門で、計113点の応募があった。
昨年9月の第1回選考委員会で絞り込まれた23点の建築・設計概要や内外観の写真、外溝図面などを、大学教授ら選考委員11人で審査。公共・民間施設計7点が同賞に選ばれた。
選考委員長の有賀隆・早稲田大学理工学術院教授の総評によると、醸庵については「伝統的な様式、材料、製法を使い、建築に携わった職人の技を継承する試みとして、歴史的まちなみの創造に貢献している」と評価。
りぶらについては「図書館を核とした生涯学習施設だが、同時に中心市街地活性化の拠点として、歩行者回遊空間と建築プログラムを一体化させて造り出したアーバンデザインとしても工夫が見られる」としている。