大規模災害に対処する高度救助用資機材を備えた岡崎市消防本部の高度救助隊「岡崎スーパーレスキュー」が今月1日に発足し、消防本部で16日、発隊式が行われた。同本部の中、東、西消防署に3隊ある救助隊のうち、中消防署の救助隊員14人を、新たにスーパーレスキュー隊員に任命した。
発隊式では柴田紘一市長から隊員に腕に付ける「エンブレム」が渡された。柴田市長は「高度な救助活動が必要とされる事案が各地で発生している。訓練を重ね、緊急時に評価される活動を展開してほしい」と訓示。代表の隊員は「人命救助のプロとして立ち向かいたい」と宣誓した。
隊員らはこの後、配備された資機材を使った訓練を披露。配備されたのは、資機材を搭載する救助工作車をはじめ、土砂やがれきに埋もれた被災者をファイバースコープの先端に付いたCCDカメラで探索する「画像探索機」、人体の発する熱を感知する「熱画像直視装置」、暗闇の中のわずかな光を増幅して目視を可能にする「夜間用暗視装置」など。今後、東、西の両消防署の隊員28人も、資機材の取り扱いを訓練する。
高度救助隊は、新潟県中越地震(平成16年10月)で活躍した東京消防庁消防救助隊(ハイパーレスキュー)の事例や、4年前のJR西日本福知山線脱線事故を受けて法律が一部改正され、中核市に整備が定められた。県内では豊橋、豊田の両市で発足している。