岡崎空襲を記録する会(香村克己代表)主催の企画展「岡崎空襲と戦争 りぶら展」が10日、岡崎市図書館交流プラザ(りぶら)で始まった。
会場には、64年前の惨劇を伝える当時の写真や体験画、緊迫した状況を記した新聞記事、被災状況をまとめた表など計約80点が展示されている。
岡崎空襲は、昭和20(1945)年7月20日未明に米軍のB29爆撃機が約2時間にわたって焼夷(しょうい)弾などを投下。約280人が死亡し、爆撃された地域の被破壊率は60%といわれている。
りぶらが建つ場所は、当時は連尺小学校があり、最も空襲のひどかった地区の1つとされている。学校は全焼し、唯一焼け残った給食室の周囲には数十人の遺体が運ばれたという。
じっくりと展示品を見ていた同市門前町の男性(60)は「母親からは何回も聞かされていたが、これらの資料を見ると悲惨さが伝わってくる。見に来て良かったです」と話していた。
香村代表は「爆撃された地区にあるりぶらで開く意義は大きい。岡崎空襲を後世に伝え、二度とあのような戦争が起きないようにと思って開催しました。市民の皆さんには、忌まわしい過去の出来事を心に刻んでほしいです」と語る。
2階ギャラリーでの展示は16日まで。18-31日は会場を1階103号室に移す。会場のスペースが広い後半は、資料の追加展示やビデオ上映、紙芝居上演なども行われる。