岡崎市の無形民俗文化財に指定されている「六ツ美悠紀斎田(ゆきさいでん)お田植えまつり」があす7日、同市中島町の悠紀斎田場で行われる。本番を目前にした4日、まつりに参加する岡崎市六ツ美南部小学校の児童が同校体育館で、お田植え唄(うた)と踊りの練習をした。
練習には6年生143人が参加し、六ツ美悠紀斎田保存会のメンバー約20人が指導した。
まつりは、大正天皇即位時に新米をささげて豊穣(じょう)を祈る東日本地域の祭場(悠紀)に選ばれたことに由来し、今年で94回目の伝統行事。
保存会の山ア鉱司運営部会長は「国を挙げた大事業でした。由緒ある地域で育ったことをいつまでも覚えていてください」と呼びかけた。
男子はお田植え唄を練習。保存会の鶴田章彦さんが、普段使い慣れていない言葉の説明や歌い方を丁寧に教えると、児童は栗本昌彦さんの太鼓の音に合わせて大きな声で元気よく歌い上げた。
女子は高橋慶子さんらの指導を受けて、田んぼに苗を植える様子などを振り付けた踊りの習得に励んだ。手の広げ方や目線など細かい点を注意されながら徐々にスームズな動きになっていった。
最後に、本番を想定して男子の歌声に合わせて、女子が踊りを披露した。
練習を終えた五十嵐あかねさん(11)は「少し緊張したけど、本番ではうまくいけそうな気がします。お母さんが見に来るので、全力を尽くして踊りたいと思います」と決意を新たにしていた。
まつりは午後2時から。お田植えは同3時ごろになる見通し。