斬新なアイデアや独自の技術で開発に取り組む中小企業を表彰する岡崎商工会議所主催の平成20年度「岡崎ビジネス大賞」が、このほど決まった。会員企業11社の中から、建物の屋上緑化や壁面緑化を可能にした保水マット「どこでも緑化マット」を開発した岡崎市岩津町の加藤組(加藤資章代表取締役)が大賞に選ばれた。
「どこでも緑化マット」は、紙おむつやベッドシーツに使用されている材質に近い吸水性樹脂を使用することで、既存の建築物の屋上・壁面を緑化する上で課題だった高い保水力を実現した。敷き詰めたマットの上に芝を張るだけの簡単な取り付けで、真夏でも少ない水やりで緑化効果が持続する。
また断熱材としての機能を持ち、軽量であることからベランダ緑化にも使用可能。排水機能を備えているため芝が根腐れしにくく、土壌流出もないという。マットの製造・販売はグループ企業の「ホウスイ」に委託している。
特別賞の「地域活性化奨励賞」は、新たな印刷技術を開発した福岡町の小山矢(小山三郎代表取締役)が受賞。天然素材を染色するための熱転写技術と特殊な前処理方法を組み合わせた技術で、同社はこの技術を活用し、愛知産業大学デザイン学科の学生と、中高生の弓道用に矢を共同開発した。
商議所では今月24日に開く通常議員総会で2社を表彰する。