納豆製造・販売の山下食品(本社岡崎市暮戸町、山下哲男社長)が開発した小粒納豆「煌(きらめき)」がこのほど、全国納豆協同組合連合会主催の納豆鑑評会で優秀賞に輝いた。山下社長は「事実上、小粒部門で日本一の評価を受けた。今後の拡販にもつなげたい」と話している。
同社は昭和40(1965)年の創業で、主に手作業で納豆作りを続け、大中小それぞれの粒の納豆計10商品を製造、販売している。5年前、小粒「納豆旨造(うまづくり)」で東海地区初の優秀賞を受賞した。今回の最優秀賞は大粒部門で、小粒部門では「煌」がトップに相当する。
鑑評会では、審査員が色、形、におい、糸引き、味の5点をチェック。「煌」は、発酵と熟成のバランスが絶妙だったことなどが受賞理由に挙げられている。「大豆を蒸す作業、発酵室での温度管理は熟練の技が必要」と山下社長は語る。
「煌」は、社長の長男将生さん(29)が約2年前に考案。当時、百貨店向けの大粒納豆「極(きわめ)」(2パック840円)が好評だったため、高級納豆の小粒版を開発した。
原料の大豆は北海道北竜町産の「スズマル」を使用。商品名は大豆のつや、納豆になってからの色のよさが「きらめく」イメージだったことに由来する。インパクトがあるように色合いを考え、花の絵を取り入れるなどパッケージデザインにもこだわった。納豆特有のにおいはなく、豆一つ一つがしっかりして食感、歯ごたえは良い。
「煌」は現在、東京・新宿の高島屋でのみ販売されている。「今回の受賞をきっかけに販売促進ができれば」と将生さんは意気込んでいる。
価格は2パック360円。