幸田町は5日、一般会計122億8,000万円、特別会計65億2,000万円、水道事業会計12億1,000万円の総額200億1,000万円(前年度比4.5%減)とする平成21年度当初予算案を発表。世界的な経済不況のあおりを受け、町民法人税をはじめとする税収減で、厳しい財政運営を強いられる形となった。
一般会計は前年度に比べ10億7,000万円減った。歳入の軸となる町税は76億6,000万円(14.9%減)で平成13年度並みの低い数字。中でも町民法人税は、自動車関連産業の不振で90%減の2億円と激減した。
この難局に、町は基金から6億5,000万円(94.3%増)を繰り入れ、9億5,000万円(6.9%増)を起債して歳入に充てた。
近藤徳光町長は「このような不況は予想できず、正直参った。厳しいことを承知の上で、先を見据えた予算編成にした」と総括した。
主な事業は、8月ごろ着工予定のJR東海道線の新駅(仮称・相見駅)建設費に2億2,000万円、同駅周辺の開発整備費に2億円。昨年8月末の豪雨で損害を被った広田川や拾石川の河川改修事業に2,500万円、同町菱池に9月稼動予定の新給食センターの移転改築に3億円を計上。子育て支援策として、妊産婦検診の無料化を従来の7回から倍の14回に増やす事業に5,900万円。
新規事業は、新駅の自由通路工事委託に9,900万円、法律で10月に使用不能となる現行の救助工作車の更新に6,600万円、4月4日にオープンする道の駅「筆柿の里・幸田」の維持管理に660万円、町が委託する訪問員が生後4カ月までの乳児がいる家庭を訪問する「赤ちゃん訪問事業」に90万円を見込む。
一方で、町が主催する「こうた夏まつり」と「新春駅伝・ファミリージョギング大会」は中止となる。