岡崎市滝町の天台宗滝山寺で2月7日夕から行われる県無形民俗文化財「滝山寺鬼まつり」の冠面者3人が決まった。いずれも同町内在住で、祖父面は小田宣高さん(49)=会社員、祖母面は藤岡純也さん(40)=石工業、孫面は中根大雅君(11)=同市常磐小学校5年生。
当日は午後5時から仏前法要があり、12人衆による登山後、鬼塚供養(豆まき)、庭まつり(田遊祭)。国の重要文化財に指定されている同寺本堂を舞台にした「火まつり」は7時45分ごろから始まる。
火まつりは暗闇の本堂で、2.5メートルのたいまつを持った白装束の若衆が祖父、祖母、孫の3鬼の冠面者を追って走り回り、炎の乱舞を見せる。
宝物殿では午後1時から寺宝展が開かれる。本坊では鎌倉時代から伝わる精進料理を用意する。1人前4,000円で、予約(46―2296)が必要。
鬼まつりの起源は源頼朝の時代にまでさかのぼるとされるが、室町時代末期に廃絶。江戸時代に幕府の行事として復活して以来、三河路に春を告げる“天下の奇祭”として知られるようになった。鬼まつり本番を前に、本堂では旧暦の元旦から7日間にわたって修正会が行われる。