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東海愛知新聞

本紙連載の「吟行記」本に

大手門句会の千葉さん
休まず50回「歴史の勉強」
岡崎市

 岡崎市明大寺町、千葉正人さん(74)が、東海愛知新聞に連載した大手門句会の吟行記50回分を本にまとめ、自費出版した。「吟行記とスケッチ〜俳句で岡崎とその周辺をゆく」(A5判、361ページ)。
「吟行は発見の連続。地元の人でも見過ごしている魅力がたくさんあります」と話している。

■世話役務め執筆
 千葉さんは定年退職したあとの平成13年、市生涯教育センターの俳句教室を受講。翌14年、受講者で「大手門句会」を結成した。会員は当初九人だったのが、15人に増えた。退職後に始めた人が多く、平均年齢は65歳。
 世話役を務めることになった千葉さんに、同句会を指導している小森葵城さんから「東海愛知新聞に寄稿してみないか」と勧められ、14年4月の第1回吟行から連載を始めた。
 吟行は毎月第1木曜日と決まっており、行き先は小森さんがアドバイス。50回のうち岡崎市内が18回と最も多く、最初に出かけたのは山綱町の桑谷山荘。ほかに豊田市の松平郷、安城市の丈山苑、新城市の鳳来寺などがあり、遠く岐阜県恵那市明智町の日本大正村、多治見市の修道院まで足を延ばしたこともある。
 日帰りが原則で、千葉さんは下見にでかけ、道路情報などをチェック。
もともと絵が好きな千葉さんは、3回目の吟行記からスケッチを添えるようになった。

■毎回、発見の連続
 北海道出身の千葉さんは、「岡崎市とその周辺では、徳川家康に関係する寺社や遺跡がたくさんあることに改めて驚いた。外から来た私はもちろん、昔から市内に住んでいる人でも知らないことが多く、歴史の勉強にもなった」と話し、「初心者の私には俳句を作るのは苦労があるが、各地の名所、旧跡を訪ねて歩くことが楽しみ」という。

■今もスケッチ担当
 千葉さんは吟行記を56回寄稿し、このほど世話役を降りてほかの会員に譲った。現在はスケッチだけを担当している。
 「1回も休まず56回も続けられたのは、みなさんの励ましがあったため。このうち50回を本という形にまとめられたことがうれしい。俳句はこれからも続けます」と話している。
 本は400部印刷し、俳句仲間に配った。残部があり、希望者には実費の1部1,200円で頒布している。問い合わせは千葉さん(52―8584)へ。

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