献身的な活動たたえ
やんちゃ和尚廣中邦充さん
出版記念会に支援者300人
岡崎市
“やんちゃ和尚”の愛称で知られる岡崎市真福寺町の浄土宗西居院住職・廣中邦充さんとルポライター・杉山由美子さんの共著『見えない虐待』(NHK出版)の出版記念パーティーがこのほど、同市竜美丘会館で開かれた。
同会館周辺の駐車場入り口には、「やんちゃ和尚」と書かれた腕章を着けた若者が出て整理を行っていた。彼らは過去に同寺で世話になったことがあり、恩返しの駐車場係を買って出た。
廣中さんは十数年前から不登校や引きこもりの子どもたちを無料で寺に泊めて、中高校へ通わせている。廣中さんの熱血指導がマスコミに取り上げられたこともあり、寺には常時20人ほどの子どもが暮らしているほか、入りたい子どもが全国に約1,900人待っているという。
会場には子どもや保護者、廣中さんを支援する人たち、檀家ら約300人が集まり、廣中さんと妻、待子さんの登壇を大きな拍手で迎えた。
オープニングは和太鼓グループ「響」の勇壮な演奏。壇上の廣中さん夫妻は笑顔で演奏に聞き入っていた。
続いてマイクを持った廣中さんは会場内を回りながら、出席者の紹介など巧みでパワフルな司会で会場の支援者らを楽しませた。
スピーチに立った人たちは口々に、子どもたちのために献身的な活動を続ける廣中さんをたたえた。
『見えない虐待』
西居院に来た複数の家庭を取材して、家庭内暴力や配偶者からの暴力(DV)の起きる家庭のメカニズムを明らかにし、これら「見えない」暴力の早期発見と対応の必要を説いている。