会員が整備活動
「道根往還」を守ろう
常磐南学区で保存会結成
岡崎市
岡崎市欠町から鍛埜町を結ぶ古道「道根往還」の整備に努めてきた常磐南学区の老人クラブ、福寿会の会員約150人が3日、新しく結成された「常磐南道根往還保存会」(加藤康富会長)会員として初めての整備作業を行った。
同往還は、岡崎市と旧額田町を結ぶ交通の要路として昭和10(1935)年ごろまで人馬の往来が絶えなかったが、県道の開通など交通事情が変わり、いつしか使われなくなった。
50年代になって岡崎中央ライオンズクラブによって広く紹介され、一部が歴史散策コースとして利用されるようになった。
福寿会では、学区内を通る文化遺産を守ろうと1昨年から年1回の整備作業を続けてきたが、今回は先月1日、「地域住民の連携とコミュニケーションをはかり、郷土の誇り得る道根往還の保全と伝承をはかる」(会則)ことを目的に結成した「常磐南道根往還保存会」の第1回活動として行った。
好天ながら厳しい寒さのなか、延長約8キロの往還を3班に分けて作業を開始。道に張り出した小枝や伸びた草などを刈り取った。2時間ほどの作業でどこも歩きやすくなった。
加藤会長は「これまで福寿会の奉仕作業として整備してきたが、学区内の文化遺産として学区民全体で守っていくために保存会を作った。歩く会などの行事も計画しており、来年4月から本格的に活動したい」と張り切っていた。