正月飾るセンリョウ出荷へ
丁寧に選別作業進む 岡崎市駒立町
岡崎市駒立町で、正月に飾るセンリョウの出荷準備が進んでいる。
ブドウの産地として知られる同町では、ブドウが一段落する九月中旬からセンリョウの作業に取りかかる。駒立ぶどう狩り組合の農家を中心に始まったセンリョウ栽培は、昭和28(1953)年には駒立岡崎千両組合をつくるまでに発展した。現在は約10戸が名古屋の市場から東海地区を中心に出荷している。
作業場では農家の人たちが出荷に向け、枝に付いた古い葉を取り除き、実の付き方や色合いから特、1等など5段階の等級に分ける選別作業を1本ずつ丁寧に進めていた。作業は12月中旬まで続けられ、16日に名古屋の生花市場で開かれる千両大市に間に合わせる。
今年は春先に寒い時期が続いたため生育が心配されたが、その後はセンリョウに適した気候となり、ほぼ平年並みの出来になったという。組合長の鈴木幸雄さん(76)は「雨が多かったが、センリョウは日陰で育つ植物なので、今年は実付きが良い。しっかりと育て上げたものを、消費者のみなさんに届けたい」と話している。