縄文時代の埋没林か
矢作川河床調査で中間発表 岡崎市と豊田市
岡崎市西蔵前町と豊田市畝部東町を流れる矢作川河床で見つかった埋没林の調査で、両市は、森林はおよそ3,200〜2,800年前(縄文時代晩期)の400年間存在していたとする中間発表をした。
現地調査は、矢作川河床埋没林調査委員会(会長・海津正倫名古屋大学教授)が昨年10月から、ボーリング、トレンチ掘削、樹木や土のサンプル採取、測量などを実施し、樹種、動植物、花粉などの分析も進めている。
これまでのところ、当時の矢作川は埋没林の西側約1キロの沖積低地中央部を流れ、両岸に派川や湿地の消滅が繰り返されていたことや、堆積土の調査から同時期に大洪水は発生していないことなどが分かった。また、樹木はカシ、シイ、クワ類で特にヤマグワが多く、花粉分析からはナラガシワも確認された。
今後は、埋没した原因、範囲、昆虫類、年輪年代別の究明などの補足調査が来年3月まで続けられる。