姉を頼って岡崎観光
埼玉県の女性工芸士が指導
たくみ庵で石工の体験
土産は一輪ざし
岡崎の地場産業、伝統産業を紹介するために、岡崎公園内に開設した「たくみ庵」で、岡崎石工品伝統工芸士会(錦戸義正会長)が石の体験教室を開いている。14日は、埼玉県の女性が一輪ざしをつくった。
今年一番の暑さを記録したこの日、一輪ざしの“石工体験”をした埼玉県和光市の会社員山浦佳子さんは、観光で岡崎市末広町に住む姉の神尚子さんを頼って来た。尚子さんとボランティアガイド・坂井葉子さんの案内で同庵へ。
山浦さんは、体験教室の“先生”として詰めていた工芸士の配慮で土産になるものをと、一輪ざしに挑戦した。縦、横約10センチ、高さ約20センチの石材の角をたたいて落としながら形を整えた。最初は10回以上もたたいてやっと角が落ちたが、だんだん手際よくできるようになり工芸士から褒められた。
30分ほどで完成させた山浦さんは「簡単にできると思っていたが、けっこう難しかった。“きらりの町”に姉がいてよかったです」と汗をふいていた。
たくみ庵の周りには、愛知万博に出品した石彫「仲良しの像」や八丁味噌(みそ)の仕込みたるなどが置かれ、岡崎の伝統の技をアピール。今回協力している石工品伝統工芸士会は、会員37人。岡崎の地場産業である石工業の技術を守り、振興を願って活動している。
体験教室ではノミやツチ、コヤスケなどの道具を使って石をたたく作業を体験する。
体験教室は21日まで。