13、14日 神明宮の大祭
24年ぶり難曲「俄獅子」復活
「年番」元能見南町お囃子
8台の山車の引き回しで知られる岡崎市元能見町、神明宮の大祭で、元能見南町が24年ぶりに難曲のお囃子(はやし)「俄獅子(にわかじし)」を復活させる。同町は、祭り全体を取り仕切る今年の「年番」。例年は大祭の2週間前から練習を始めるが、今年は1週間繰り上げた。氏子総代の太田建一郎さんは「華麗な山車の引き回しと同時に、お囃子も聞いてください」と話している。大祭は13、14日が本番。
神明宮の氏子には、元能見南町▽城北町▽柿田町▽末広町▽元能見北町▽能見北之切▽能見中之切▽能見南之切▽材木1丁目▽材木2丁目▽松本町▽元能見中町の12町があり、12年に1回「年番」が回ってくる。
山車は8台あり、引き回しの際に、中でお囃子が演奏される。今では子どもたちが中心で、大人のみのお囃子は元能見南町だけになった。
同町には「元禄」「正札」「桃太郎」など、長唄を使った伝統のお囃子が九曲あるが、「年番」の今年、「俄獅子」を復活させることにした。
練習は、先月22日から平八公民館で始まった。「お囃子総指揮官」の河村光枝さんの三味線に合わせ、太鼓、しめ太鼓、鼓、大皮の音が響く。
30年以上のベテランから、今年から始めたという高校生まで、メンバーは16人。河村さんは「難しい曲で最初はどうなることかと思ったけれど、もう大丈夫」と“太鼓判”。練習は大祭が始まる13日の午前中まで続けられる。
氏子総代の太田さんは「かつては各町内でお囃子のできを競ったものです」と振り返りながら、「伝統のお囃子をしっかり守っていきたい」と話している。
山車8台引き回し
神明宮の大祭は岡崎三大祭りの一つ。
13日午前9時30分、各町から8台の山車が引き出される。午後1時30分からは小学生の女の子が山車の前で「乙女の舞」を披露。夕方には神明宮南の通りに山車が集まり、ライトアップされた山車を見ることができる。
14日午後からは各町内を山車が引き回され、それぞれのお囃子が演奏される。
夕方には神明橋に8台の山車が集合。提灯をともした山車が一斉に「宮入り」し、祭りはクライマックスを迎える。