将来の働く場確保を
目の不自由な子どもたち
保護者のグループ訴え
来月20日、チャリティーコンサートとバザー
岡崎
目の不自由な子どもたちの働く場を確保しようと保護者が立ち上がり、「愛ポート」(久保邦江代表)を組織。会の存在を広く知ってもらうと同時に、子どもたちの活動拠点づくりの資金にしようと5月20日、岡崎市洞町の児童養護施設・米山寮で初めての「チャリティーコンサート&バザー」を開く準備を進めている。
同会は昨年11月、県立岡崎盲学校の保護者を中心に組織。現在、会員は17人。毎月第1、第3木曜日に同会の活動を支援する米山寮に集まり、会の運営を話し合ったり情報交換をしたりしている。
岡崎盲学校には幼稚部と小学部、中学部、高等部がある。さらに針灸師、マッサージ師の資格を取得するため、中学部卒業生を対象にした保健理療科、高等部卒業生が進学する専攻科がある。
しかし、保健理療科、専攻科に進学できるのは一部で、多くは授産施設に通ったりしている。針灸師やマッサージ師には健常者も進出して自立は難しく、特に複合障害のある子どもたちの就職は「ゼロに等しい」(同会)という。
同会の存在を知った市内の企業から袋詰め作業の打診があり、現在、会員らで準備を進めているものの、「子どもたちが安心して働ける拠点づくりが緊急の課題」としている。
久保会長は「企業に仕事の提供を呼びかけるとともに、陶芸家と交流するなど、子どもたちの将来に向けた活動を行っています。会の趣旨を理解して協力をお願いします」と訴えている。
全盲ピアニストとデュオが出演
「チャリティーコンサート」は、5月20日午後1時から米山寮で開催。入場料は500円。
全盲のピアニストとして知られる桑原良恵さんと、三河地方を中心にボランティアで演奏活動を行っている男女2人のグループ「wish」が出演する。桑原さんは岐阜県出身で名古屋芸術大学短期大学音楽科に在学。平成10年の全日本盲学生音楽コンクールで第1位、昨年の第1回ピアノパラリンピックで芸術賞を受賞している。
バザーは午前10時からで、同会の会員が手作りした袋物や、ちらし寿司、炊き込みご飯なども用意する。