市制90周年を記念して、徳川家康役に俳優の松方弘樹さん、“1日警察署長”にＮＨＫ連続テレビ小説「純情きらり」に出演中の女優、井川遥さんを迎えた岡崎桜まつりのメーンイベント「家康行列」が9日、同市伊賀町の伊賀八幡宮から市中心部を流れる乙川河川敷までの約3.5キロを練り歩き、沿道の観衆45万人を沸かせた。
　天候に恵まれ、絶好の花見日和となった。行列がスタートする午後1時30分には、例年をはるかに上回る人出で沿道は行き交うのも困難に。
　家康公ゆかりの伊賀八幡宮での出陣式では、松方さんが「きょうは日本を統一した家康公にふんして楽しませていただきます」とあいさつ。徳川四天王を含む三河武士団を中心に総勢約1,100人、馬10頭、車両15台が連なる一行が、満開に咲き誇る伊賀川の桜を背にゆっくりと歩き出した。主役の家康隊が通りかかると「松方さん、こっち向いて」など、あちこちから声援が飛んだ。
　行列先頭では、オープンカーに乗った井川さんや徳川宗家18代当主の徳川恒孝さん、杉浦正健法務大臣らをはじめ、同ドラマで巡査役の同市出身の俳優、楠見彰太郎さんも沿道にアピール。名鉄東岡崎駅周辺では、井川さんのオープンカーに並行してついていく人も続出した。 　ゴール地点の乙川河川敷では行列の到着後、火縄銃の実演など戦国時代を彷彿とさせる模擬合戦が繰り広げられたほか、井川さんらによる交通死亡事故防止の緊急アピールなどがあった。
　市によると、今年の観客は松方さんと井川さんの起用により過去8年間で最高となった。昨年は32万人。