偽札造らせない
防止技術「ホログラム」など紹介
印刷工程もパネル展示
岡信資料館
紙幣の偽造防止技術などを紹介する「お札のひみつ展」が22日、岡崎市伝馬通1、岡崎信用金庫資料館2階で始まった。同資料館が昨年6月、全国信用金庫協会から社会貢献賞を受賞したのを記念して同金庫が企画した。国立印刷局の協力で、印刷工程や偽造防止、日本の紙幣に登場した人物などが40点のパネルで紹介されている。東海愛知新聞社など後援。 紙幣には、光にかざすと肖像画が浮かび上がる「すき入れ(すかし)」や、見る角度を変えると模様が変化する「ホログラム」、紫外線を当てると発光する「特殊発光インク」などの偽造防止技術が使われている。また1万円札の福沢諭吉の肖像画には「深凹版印刷」と呼ばれる技術が使われ、インクがやや盛り上がっている。
訪れた市民はサイフから紙幣を取り出し、光にすかしたりしながら興味深そうに見て回っていた。
また、手作業で描かれる肖像画や最新設備の印刷工程の様子なども紹介。現行の1万円札の福沢諭吉、5千円札の樋口一葉、千円札の野口英世についての説明もある。
会場では、同金庫職員が希望する人に模造紙幣を使ってお札の数え方を指導している。30枚ほどの“お札”を手に取り、扇形に開いて数えた女性は「2、3枚のお札なら数えたことがありますが、束になったのは初めて。本物のお札を数えてみたいですね」と話していた。
同資料館には紀元前から現在までの世界各国の紙幣や硬貨、記念コインなど約2,500点と、江戸時代の「両替商」を再現したコーナーもあり、企画展と一緒に見学することができる。
同展は入場無料。4月9日まで。27日と四月3日は休館。期間中の28日には、応募のあった子どもたちを対象に「公開授業」が開かれ、三菱東京UFJ銀行貨幣資料館長・工藤洋久さんの講演などがある。