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東海愛知新聞

勝手は許さんゾ

カラスの巣を撤去

針金など停電原因
巣見つけたら連絡を/実際に被害が出た    中電岡崎

“カラスの勝手”は許さない―。中部電力岡崎営業所は8日、岡崎市羽根町の住宅地で、電柱上で見つかったカラスの巣を撤去した。巣には停電の原因になる針金やハンガーなどが混じっており、事故を未然に防ぐ対応策の一つ。
 現地では先月中旬にカラスの巣が見つかり、同営業所では注意深く見守ってきたが、停電の原因となる心配もあるとして鳥獣保護法による許可を得て撤去を決めた。
 この日は、作業員5人と高所作業車2台が“出動”。電柱には6,600ボルトの配電線があり、作業員は感電を防ぐ特殊な作業衣を着用。さらに、鳥インフルエンザの感染に備えてマスクとゴーグルを付けた。
 近くの住民が心配そうに見守る中、高所作業車のゴンドラに乗った作業員は、高さ10メートルほどの開閉器上の巣を慎重に取り除いた。
 同営業所によると、昨年1年間に管内で見つかった配電線のカラスの巣は73。このうち32を撤去。カラスの巣による停電事故は1件あった。今年は今月3日までに24の巣が見つかり、このうちの1つを取り除いた。
 巣を撤去してもカラスは近くで再び巣作りする習性があり、同営業所では撤去した巣から半径200メートルの範囲を定期的に巡回している。
 同営業所では「これからカラスの繁殖期になるので、近くで巣を見つけた際には最寄りの中電営業所に連絡してください」と呼びかけている。
西尾などで停電
 実際に停電があった―。7日午前8時20分ごろ、西尾市寺津町の送電線鉄塔でカラスの巣が原因と見られる停電事故が発生。同市と一色町内の合わせて約5,800戸が停電した。
 停電は約1分間で復旧したものの、その後になって「室内の漏電ブレーカーが作動して電気が切れた」という問い合わせが相次いだため、西尾営業所で原因を詳しく調査している。

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