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東海愛知新聞

甲山寺の絵画など8点

市の文化財に指定 岡崎市教委

岡崎市教育委員会はこのほど、同市六供町の甲山寺本堂と同寺所蔵の絵画、岩津町円福寺の彫刻など8点を市の文化財に指定した。
 甲山寺本堂(護摩堂ごまどう)は、元禄15、6(1702、3)年建立。清康が岡崎城に移り、享禄3年、安城にあった薬師堂とその六坊を移した。現在の建物は元禄15年に徳川綱吉の命により再築されたことが、残っている付棟札つけむなふだから分かる。江戸時代中期に先進的な意匠を用いて建造され、密教本堂として貴重なことから指定された。絵画の絹本著色十二天像は、綱吉による本堂再建の際に諸大名から寄進されたことが箱書きから分かる。裏書に像名、左右別の番号の墨書きも残る。
 円福寺所蔵からは彫刻3点。木造阿弥陀三尊像は鎌倉時代の寄木造。明治16(1883)年、妙心寺(京都市)の寺号交換によってもたらされた。中尊は重文の報土寺(京都市)阿弥陀如来像に作風が近く、三尊とも典型的な中央仏師の作風。造形水準の高さから指定された。
 そのほか指定されたのは次の五点。
 甲山寺=絹本著色両界曼荼羅図、木造大日如来坐像、木造十二天立像▽円福寺=木造善導大師坐像、木造法然上人坐像
 今回の指定で、岡崎市指定文化財は217件となり、国指定・県指定を合わせた全指定件数は274となった。

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