岡崎の米山寮
養護児童施設 など8棟
「せきれいの郷」1期工事完成
岡崎市洞町八王子で昨年6月から移転新築が進められてきた児童福祉施設・米山寮の新施設「米山せきれいの郷」の第1期工事が完了し、22日午前11時から竣工式、23日午前11時30分から感謝のつどいが関係者らを招いて開かれる。
第1期では、36,450平方メートルの広い敷地の中に、乳児院(0〜3歳児、定員20人)、児童養護施設(3〜18歳、同45人)と同別棟(相談、心理医療、宿泊研修用)、盲児施設(3〜18歳、同17人)の各施設と地域交流センターなど8棟が完成。工事は5億3,500万円余りをかけて行われた。
このうち現在入所する就学前の養護児童40人が入る児童養護施設は、木造2階建てが3棟。年齢の縦割りで3棟に分かれて生活する。各棟が1つの家族のように過ごすため、施設内には机やベッドのある2人部屋のほか、リビングや食堂も備わっている。17人が入る盲児施設は鉄骨平屋建てが1棟。スロープの付いた全面バリアフリーで、各部屋の配置が分かりやすいように設計されている。新しい施設での生活は11月から始まる。
米山寮は故・米山起努子さんが昭和25(1950)年、同市明大寺町に開設。しかし、急傾斜地にあったことから土砂が流入するなど危険度が増し、施設も老朽化したため移転を決めた。
移転に際しては、自己資金を確保するため平成10年に支援団体「子どもと障害者の幸せを願う会」が発足、募金活動を開始した。この募金活動に対しては、岡崎城南ロータリークラブの協力で飲食店や事業所に募金缶を設置したのをはじめ、高校生も街頭で呼びかけ、また数々のチャリティーイベントが開かれるなど支援の輪が広がっている。今年7月末までに寄せられた募金総額は467,696,000円。