岡面会のメンバーが作品展
幽玄な能面の力作50点
岡崎市美術館
能・狂言面づくりを趣味にしている岡面会(加藤秀夫会長)の会員らが成果を発表する「能・狂言面作品展」が13日、岡崎市美術館で始まった。18日まで。
同会は平成五年に発足。会員は、市が岡崎公園内能楽堂完成の関連事業として地域職業訓練センターで開講した「面打講座」の受講生と修了生たち。
同展は、毎年開いており、今年で13回目。会員50人が出品している。
面作りは、伝承されてきた古い面を模写することが基本で、形はもちろん顔などの色や髪の毛の本数まで手本の面と同じように作ることが要求される。
加藤会長は「4月に入会した会員も含めて1人が1面ずつ出品している。彫ることも難しいが、面の表情や品格を出すためには彩色がポイントになる。作者の苦心を見てほしい」と話している。
会場には、「乙御前」はじめ「小面」「孫次郎」「般若」「蝉丸」など心のこもった作品が並び、来場者が食い入るように見ていた。
また、会場の一角には素材になるシナの木の面材を彫り上げて磨き、仕上げに至る工程が順を追って展示されて来場者の参考になっている。