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東海愛知新聞

組織の強化を目指す

岡崎のジャズ愛好家グループ「BWJF」

年内にNPO準備 “ジャズの街”さらに充実
貴重な内田コレクションを活用

岡崎市内のジャズ愛好家グループ(柴田剛太郎代表)「Blue Wave Jazz Forum」(ブルー・ウエーブ・ジャズ・フォーラム=BWJF)がスタートして1年5カ月、自主運営事業を始めてから半年になる。今年度の後半は、12月初旬に岡崎市シビックセンターで2回目の「BWJFレコードコンサート」を開催する予定で、組織強化を目指してNPO(非営利組織)を立ち上げたいと準備をしている。
 「岡崎の『内田修ジャズコレクション』は文化資産として高い価値がある」―。内田コレクションは、内田さんが自分のスタジオで録音した日本の代表的プレーヤーのプライベートテープをはじめ、レコードや楽器、書籍などで構成され、「日本のジャズの歴史が凝縮された至宝とも言うべきものだ」。柴田さんと事務局担当の澤田勝徳さんは、こう話す。
  ■自らは演奏しない
 BWJFは、コレクションを活用しながら〈ジャズの街岡崎〉にふさわしい音楽交流の場の創造を目指す。シビックセンターが企画した事業の「お手伝い」(柴田さん)と自主運営事業が活動の“車の両輪”で、自ら演奏するグループではない。
 12月のレコードコンサートでは、「コレクションの中からクリスマスにちなんだ曲を選んで特集したい」と柴田さん。
 自主運営事業はこれまでに5度。5度目は今月20日夜、額田町の「茅かや葺ぶき屋敷」で開いた。岡崎市と額田町の合併を前に、額田の人たちにコレクション紹介を兼ね、生の演奏を楽しんでもらった。スタッフは庭にステージを設営するなど力仕事もこなし、2回の演奏に岡崎のファンを含め延べ250人を迎えた。
  ■「来年も開催して」
 2度目の演奏の途中、土砂降りとなり10分間中断したが、澤田さんは「茅葺屋敷を管理する地元の方々から『来年も8月の第3土曜日を空けておくから、ぜひやってくれ』と言われた」と、大きな反響を喜んだ。
 今後の事業拡充に欠かせないのが、組織と運営基盤の確立だ。柴田さんや澤田さんらは、今年末をめどにNPO設立に必要な情報を収集し、準備に取り掛かる。
  ■組織を強化したい
 平成20年開館予定の「康生地区拠点施設」に内田コレクションの展示スペースが設けられる。新施設は、コレクションの価値を広く発信する拠点となる。2人は「それだけに組織を確立し、展示スペースへの建設的な意見を述べられるような力量を持ちたい」。
 さらに東京・杉並区の〈阿佐谷ジャズストリート〉が10年続いていることに学び、「岡崎でも継続可能な規模の生コンサートを企画したい」と、夢を描いている。

Blue Wave Jazz Forum
 昨年4月から活動を始め、現在スタッフ13人で運営。芽生えは12年前。この年、内田修さんが岡崎市にコレクションを寄贈。これを機に、岡崎市青年経営者団体連絡協議会(青経連)が、青経連創立20周年記念事業のジャズフェスティバルを開催、収益金をコレクション整備費として市に寄付した。
 10年を経て、1昨年9月からシビックセンターが「コレクション寄贈10周年記念事業」を展開。これに共感したフェスティバル実行委の柴田さん、澤田さんら10人が再度、志を新たにして集まった。代表の柴田さんは岡崎市渡町で鋳造会社を経営。おかざき匠の会、交流勉強会「おかざき塾」の会員。

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