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東海愛知新聞

市殿橋ギャラリー

絵と書 長寿の源

岡崎の元校長内田松夫さん 71歳からの出発200点
水彩画講座に通い 通信教育で書道も

「心を楽しませることがあれば、おのずと長寿を保つことができる」と71歳から始めた水彩画と書道。岡崎市大平町の元小学校長・内田松夫さん(80)の「水彩画・書道作品展」が17日、同市明大寺本町の市殿橋ギャラリーで始まった。水彩画グループの仲間や教え子たちが実行委員会を組織して応援。「71歳からの出発〜高齢社会を生きる」をサブタイトルに、会場には年齢を感じさせない若々しい作品が並んでいる。
 内田さんは大正14(1925)年6月生まれ。岡崎市内の小中学校教諭を務め、昭和61(86)年、梅園小学校長を最後に退職。その後、岡崎女子短期大学で非常勤講師をしたが、71歳になった平成8年には、すべての仕事から退いた。
 その年、同級生の故・杉田富貴男さんの誘いで「ぼけ防止に」と水彩画講座に通い始め、翌年から通信教育で書道も習っている。ちなみに母親のきくさんも71歳で詩吟を始め、各地の大会に出場。97歳で天寿をまっとうしたという。
 傘寿(80歳)を記念し、5年ほど前から計画していたという作品展には水彩画、書道合わせて200点余りを展示。71歳から80歳まで、1年ごとに作品を並べた。
 水彩画は風景、静物が中心で、いずれも色あざやかな作品ばかり。書道では総合書道展に入賞し、硬筆の中部日本書道展で知事賞を受賞したこともある。
 「筆を持って書いたり描いたりすることが楽しい」という内田さんは、「展示会は1つの区切り。これからも仲間と一緒に楽しみたい」と話す。
 水彩画の「彩游会」の仲間で、展示会実行委員長の戸松博史さんは「内田さんの水彩画は、人柄そのものの透明で澄んだ色が特徴。とても熱心に取り組んでみえます」と話している。
 このほか会場には、母きくさんと、戦艦大和で戦死した兄・正さんの書道作品も展示されている。21日まで。

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